公共工事の入札に参加したいと考えても、
「経審って何から始めればいいのか分からない」
「Y点・P点って難しそう」
と感じる方は多いです。
弊所でも、初めて入札に挑戦される企業様からのご相談が年々増えています。
この記事では、実際に弊所がサポートした事例を交えながら、入札参加資格取得までの流れを分かりやすくまとめました。
サポートしてきた事例を交えて解説
1. 入札参加資格取得までの流れ
公共工事の入札に参加するには、次の4つのステップを順番に進める必要があります。
決算変更届 → 経営状況分析(Y点) → 経営事項審査(経審:P点) → 入札参加資格申請
2. 決算変更届の提出
建設業許可業者であれば、毎年必ず提出しなければならない義務的な届出です。
■ サポート事例
数年間提出が滞っていた企業様から
「経審を受けたいのに、まず何をすればいいか分からない」
とご相談をいただきました。
弊所で過去の決算書を整理し、行政庁と調整しながら未提出分をすべて整備。
その後、スムーズに経営状況分析へ進むことができました。
3. 経営状況分析(Y点の取得)
財務内容を8つの指標で評価し、数値化する手続きです。
- X1:純支払利息比率
- X2:負債回転期間
- X3:純資本売上総利益率
- X4:売上高経常利益率
- X5:自己資本対固定資産比率
- X6:自己資本比率
- X7:営業キャッシュフロー
- X8:利益剰余金
■ サポート事例
初めて分析を受ける企業様は、
「どの書類をどこまで準備すればいいのか分からない」
という不安が多いです。
弊所では、必要書類のリスト化や決算書の事前チェックを行い、
不備が出ないようにサポートしています。
4. 経営事項審査(経審:P点の取得)
入札参加に必要な「P点(総合評定値)」を取得するための審査です。
- 完成工事高(25%)
- 自己資本額・平均利益額(15%)
- 経営状況(Y点)(20%)
- 技術職員数・元請完成工事高(25%)
- 社会性等(15%)
■ サポート事例
技術職員の資格証明書が不足していた企業様に対し、
評価対象となる資格を整理し、提出書類を整えた結果、
前年よりP点が大幅に向上しました。
5. 入札参加資格申請
P点が取得できたら、自治体ごとに申請を行います。
6. 経審の有効期限とスケジュール管理
ここが非常に重要なポイントです。
- 決算日(例:3月末)
- 7月末:決算変更届の提出期限
- 夏〜秋:Y点・経審
- 翌年10月末:P点の有効期限(1年7ヶ月)
■ サポート事例
有効期限を誤解していた企業様が、
「気づいたらP点が切れていて入札に参加できない期間が発生した」
というケースがありました。
弊所では、毎年のスケジュール管理を含めた継続サポートで、
期限切れを防ぐ体制を整えています。
7. 東京都と市区町村の入札の違い
| 項目 | 東京都 | 市区町村 |
|---|---|---|
| 企業規模 | 大規模企業が中心 | 中規模企業でも活躍 |
| 重視される点 | 技術職員数・規模 | 地域密着性・業歴 |
| 参加難易度 | やや高い | 比較的参加しやすい |
✅ まとめ
公共工事の入札参加は、専門用語が多く複雑に見えますが、
正しい順序で進めれば確実に取得できる手続きです。
弊所では、
- 書類準備
- 経審の点数改善
- 自治体ごとの申請
- スケジュール管理
まで一貫してサポートしています。
初めての企業様でも安心して入札参加を目指せるよう、
今後も丁寧にサポートしてまいります。